出題されないからやらない?

· 塾長の指導観・雑感,英語勉強法

宇都宮英語専門進学塾EX 塾長のブログ

「共通テストには英文法が出ないのに、文法の勉強をする必要がありますか?」

「英作文が出ない大学なので、英語表現をたくさん覚えなくてもいいですか?」

「難しい英文が出題されないので、英文解釈は勉強しなくてもいいですよね?」

こういう質問を受けることがあります。

 

このような考え方からすると、英語の試験に出そうなところだけ、トレーニングするといっているようなものです。

 

・「単語が覚えられません」→「では単語帳を何回もまわそう」
・「長文がわかりません」→「では長文問題をたくさん解こう」
・「英作文ができません」→「では英作文のテキストをやろう」

 

できないから、そればかりをやる。非常に安易な考え方です。

 

長文が苦手というのであれば、長文問題をたくさんやれば、長文が取れるようになるのでしょうか。

 

答えは否です。

 

長文が苦手な原因は、長文問題をやっていないことが原因でしょうか。確かにそういう生徒もいるかもしれません。ただ、長文以前に基本単語の暗記が不十分なのかもしれません。

その場合、長文を得意にするには語彙力を上げなければなりません。

 

もし、単語はわかるものの、文の構造が一読一回で把握できないのであれば、英文解釈の勉強が必要です。あるいは、音読の勉強が必要かもしれません。

 

結局、長文問題を解くためには、その基礎となるさまざまな英語力が必要になってきます。

 

基礎が不十分なら、ただ長文問題を解くだけで得意になることはありません。

 

 

例えば、野球選手が練習するときに練習試合ばかりしたらどうなるでしょうか。練習試合ばかりして野球が得意になるでしょうか。

 

野球選手として、活躍するには様々な能力が必要です。そのためにキャッチボール、素振り、走り込みなど様々な基礎トレーニングをやる必要があります。

 

練習試合ばかりしては、野球選手としての能力を支える基本的な能力を鍛えることができません。

 

共通テストで文法が出題されなくても、基本文法を理解していないと、英文をの正確に読めなくなる可能性があります。

 

英作文が出題されないからと言って、英文を作る訓練をしなければ、英文を様々な文法的視点に基づいてとらえることができなくなります。

 

結局、英作文の勉強は英作文問題を解く目的のみでやるのではありませんし、文法問題は4択の文法問題を解くためだけにやっているわけではないのです。

 

すべては英語力全般を鍛えるためにやっているのです。

 

4月になりました。

新高3生は、基礎を一刻も早く固め、どんな大学にも合格できるよう英語力全般を磨くようにしましょう。

新高2生は、高1で習った内容がきちんと定着しているか確認しつつ、英語力をさらに高められるよう高2の授業に備えましょう。

新高1は、高校受験からさっさと頭を切り替え、単語、文法、音読という英語の勉強の基本3要素を意識し、高校の授業にしっかりついていけるよう予習復習を怠らないようにしましょう。