基本はできるんだけど・・・

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宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ

個別相談会をしていて、よく聞く悩みとしは、

「基本的な問題はできるんですけど、応用問題になるとできなくなるんです」

というものがあります。

相談を受けている最中は、文字通り「基本はできるが応用はできない」という前提でお話を聞きます。

ただ、聞いていて感じるのは「基本と応用」の定義に関して、生徒本人・保護者と指導者である私の間に隔たりがあるのではないか、ということです。

「基本と応用」はかなり抽象的な言葉です。

その明確な定義がないため、定義づけすることは難しくなります。

一般的に学校教育において「基本」は教科書に書いてある内容を指し、それが基本問題とされます。

基本知識をもとに教科書は作成されており、したがって公立高校入試や大学入学共通テストに出題される内容も基本問題とみなされます。

一方、「応用」は教科書に即した資料を元に、解答時に解答者自身の思考力を使ってて答える問題を指します。

これらの問題は公立高校入試では、出題が多くありません。共通テストでも設問の60%程度は基本問題であり、「応用」問題は限定的な出題となります。

※共通テストは変な方向で難しく、2022年の数学や、2023年の生物など、外部からも不適切と指摘される難易度の高い問題は出題されていますが、あくまで一般論としては、60%程度は取るべき基本問題だと思います。

ここで大事なことは「基本問題」と「簡単な問題」は異なる、ということです。

この2つは混同されがちです。

 

教科書内容は全て基本になるわけですが、教科書は決して簡単ではないのです。

細部までしっかりと学ぼうと思えば相当難しい部類に入ると思います。

教科書の脚注や資料などを読み込んでいくと、理解が難しい部分も多くあります。

そもそも「基本的な問題」と「簡単な問題」は別のカテゴリーに入る言葉で、同義語ではありません。

「基本的な問題」は教科書に載っているか否かの話であり、「簡単な問題」は難易度の話です。

結局のところ、応用問題が難しいのではなく、基本問題に十分に取り組んでいないことが問題です。

ですから、教科書の内容に対する理解を深め、それを完璧にマスターした後で初めて応用問題に取り組むことができます。

そして受験生の大部分が、その段階に達しないまま入試を迎えてしまいます。

「基本的な問題はできるんですけど、応用問題になるとできなくなるんです」

という冒頭の問いに対しては、本当に基本が完璧ですか、と逆に問うことになります。

 

基本が完璧でなければ徹底的に基本を鍛え直すしかないのです。

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