宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ
成績を上げる上で長時間の勉強は不可欠です。
ただ、闇雲に勉強時間を増やしたり、塾の受講時間を増やそうというのは問題です。
授業時間を増やしすぎた結果、定着・演習の時間が取れず、かえって成績を上げるのに逆効果になることも少なくないのです。
聞いた話によると、ある生徒は平日毎日３時間以上、休日は６時間以上机に向かっていました。しかし、テストの点数は一向に上がらず、むしろ下がる一方でした。なぜでしょうか。
実は、この生徒の勉強には致命的な問題がありました。
問題文を丁寧に読まず、分からない問題はすぐにあきらめる。集中力は30分ももたず、スマホを触ったり、ぼーっとしたりの繰り返し。
結果、5時間座っていても、実質的な学習時間は1時間にも満たなかったのです。
ここで重要なのは、「量」だけではなく「質」なのです。
こういう生徒には以下のアプローチを取ることも一案です。
･いきなり長時間ではなく、まず1時間の「完全集中タイム」を設定する
･問題文を声に出して読み、理解してから解答を始める
･分からない問題は飛ばさず、なぜ分からないのかを明確にする
この方法を続けると成績アップの蓋然性が高くなります。
なぜなら、生徒が自分の「分からない」を直視し、それと向き合う勇気を持てたからです。
多くの子どもたちは、分からないことを避けようとします。しかし、それでは本当の理解には至りません。
ノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマンは、「自分が本当に理解していることだけを信じろ」と言いました。
この言葉は、子どもたちの学習にも当てはまります。自分が何を理解し、何を理解していないのかを正確に把握すること。そこから真の学びが始まるのです。
長時間机に向かわせることが、必ずしも良い結果をもたらすわけではありません。
むしろ、集中力を維持できる時間内で、質の高い学習を行うことが重要です。
それは、問題文をじっくり読み、自分の理解度を正直に評価し、分からないことに真摯に向き合うこと。
短期的な効果に飛びつくことなく、長期的に、しっかり本物の学力向上を目指す。そして単に学力だけでなく、問題解決能力や自己理解力の向上にもつながるはずです。
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