宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ
■ 抽象的思考力の壁
例えば、こんな経験はありませんか?
お子さんが「面積」という概念を理解できず、苦戦している。
でも不思議なことに、同じお子さんが「お弁当箱に海苔を敷くのに必要な大きさ」は直感的に理解できる。
■ 日常生活と教科書の言葉の乖離
面白い実験があります。教育研究者が行った調査によると、一般家庭での会話で使用される語彙の90%は、教科書や入試問題では別の「抽象的な表現」に置き換えられているそうです。
例えば:
日常会話:「この映画、ストーリーが面白いね」
入試問題:「本作品は斬新な展開による物語構成が秀逸である」
両者は同じ内容を指していますが、後者の理解には「教養」という知的基盤が必要不可欠なのです。
■ なぜ教養が重要なのか
ある研究結果が衝撃的でした。中学生の読解力テストにおいて、問題文の内容に関する背景知識を持っている生徒は、持っていない生徒と比べて平均で30%以上も正答率が高かったのです。
つまり、読解力の本質は「知識」と「体験」の蓄積にあると言えます。
■ 具体から抽象へ:実践的なアプローチ
では、どうすれば良いのでしょうか。
私が推奨するのは、「意図的な教養作り」です。例えば:
・美術館に行った際、感想だけでなく
この絵、明るい色が多い?暗い色が多い?その色はどんな気持ちを表しているのかな?
この声かけにより、具体的な観察(色の明暗)から抽象的な概念(感情表現)への自然な架け橋になります。
・ニュースを見る際、「なぜそうなったと思う?」と原因を考えさせる
・読書の際、抽象的な表現に出会ったら、身近な例に置き換えて説明する
これらの習慣が、お子さんの抽象的思考力を自然に育てていきます。
■ 早期からの取り組みの重要性
子どもの成長に個人差が出始めるのは、この「思考の質」の違いからです。例えば、映画を見ても「面白かった」で終わる子と、「なぜ面白かったのか」を考える子では、その後の成長に大きな差が生まれます。
重要なのは、日々の体験を「考える種」に変えていく習慣作りです。その積み重ねが、やがて高度な思考力の土台となっていくのです。
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