小学校英語に「書く」指導は不要?

本当に必要なアプローチとは

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宇都宮市英語専門進学塾EX 塾長のブログ

小学校英語、「書かせない」方針が生む弊害

小学校の英語教育では「書くのは中学生から」という方針が一般的です。しかし、この考えに縛られすぎていないでしょうか?

書くことは、学びの初期段階でこそ安定させるべきものです。ひらがなやカタカナも、小学校1年生のうちに徹底的に書かせますよね。それなのに、英語に関しては「まだ早い」と考えられてしまう。これは大きな機会損失ではないでしょうか。

実際、日本語の文字学習を思い返すと、最初は読めなくても「書くこと」から入ることが多いのです。

「おはよう」や「ありがとう」を何度も書いて覚えた経験がある方も多いはず。英語も同じで、「単語を覚えてから書く」ではなく、「書きながら覚える」方が効果的なケースが多いのです。

書きながら覚えるメリット

  1. 手を動かすことで記憶に定着しやすい

    • アメリカの研究では、キーボード入力よりも手書きの方が記憶に残りやすいとされています。書くことで単語の形や綴りが脳に刻まれ、読み書きの基礎ができるのです。

  2. 発音とスペリングの関係を早期に理解できる

    • 英語の発音とスペリングには一定の規則があります。たとえば「cat」と「bat」、「dog」と「log」のように、似た音を持つ単語はスペリングも類似しています。これを「耳で聞く」だけでなく「目で見て、手で書く」ことで自然と身につけることができます。

  3. 中学以降の英語学習がスムーズになる

    • 書くことを後回しにすると、中学で突然「書く力」が求められたときに大きな負担になります。小学校で写し書きを習慣づけておけば、中学以降の学習がスムーズになるでしょう。

学校間の指導格差

さらに問題なのは、学校ごとに英語の指導方針が大きく異なることです。

ある公立小学校では、「アルファベットの大文字しか書かせない」ところもあれば、別の学校では「簡単な単語の書き取り練習を行う」場合もあります。同じ学区内でも、先生の方針によって子どもたちの学習経験が大きく違うのです。

保護者ができること

では、家庭でできることは何でしょうか?

  1. 簡単な単語を写し書きさせる

    • 難しい単語を覚えさせる必要はありません。まずは「apple」「dog」「cat」のような身近な単語を、見ながら写す練習をするだけで十分です。

  2. フォニックスを取り入れる

    • 「a は /æ/(ア)」のように、音と文字の関係を教えることで、スペリングを覚えやすくなります。

  3. 書いたものを読ませる

    • 書いた単語を音読させることで、目と耳と手を連動させた学習ができます。

「小学校では書かせない」という固定観念にとらわれる必要はありません。むしろ、初学の段階で写し書きを習慣づけることが、将来的な英語力の土台を作るのです。

学校間の指導格差があるからこそ、保護者が補ってあげることが重要です。まずは簡単な単語の写し書きから始めてみてはいかがでしょうか?