大学入試が大きく変わる2020年ですが、未だ全容が決まらず、現高2以下の生徒は混乱するばかりです。
英検は従来の英検ではなく、一日完結型の英検となる予定ですが、詳細はまだ発表されていません。
また、先日NHKのニュースで取り上げられたように、GTECの英作文の採点のひどさは目に余ります。
近隣の中学校でGTECを積極的に受けている学校がありますが、その中学校の先生いわく、
「GTECはたくさん書いておけば点がもらえるから、とくかくたくさん書け!」
とのこと。(^^;)
ちなみに英検も採点方式が変わってから、質が著しく落ちていると感じます。
英語4技能を測定するのはいいのですが、なぜ4技能「均等」な配点なのか。
4技能均等配点になった結果、リーディング、リスニングが滅茶苦茶でも、作文で型さえ外さなければ高得点が与えられるようになり、実力のない生徒が合格しやすくなってしまっています。
そもそも英語が話せないのは入試にスピーキングがないからだ。
→センター試験ではスピーキングをテストに出せない
→では民間試験を利用しよう!
という短絡的な流れで民間試験が採用に至りました。
東大を始めとする良心的な大学はその欺瞞に気づき、民間試験を実質的に骨抜きにする活用の仕方なのでまだ救われます。
本当に英語が話せないのは入試にスピーキングがないからなのでしょうか。
半年前にtwitterで、東大の阿部公彦教授が、なぜ「日本人は英語がしゃべれない、の真相」という連続ツイートをされていました。
安倍総理とイギリスのメイ首相の首相答弁を比較された上で、
”メイ首相の答弁は、きちんと「文」になっている。ほぼそのまま活字にできる。対して安倍首相の答弁は、聞いてる分には意味は通じるけど、そのままでは書き言葉にならない。”
”日本語の話し言葉は「文」にならない。ぐだぐだなのです。「言」と「文」が一致しない。これに対し、英語は一致度が高い。”
”日本語の話し言葉には「書き言葉のようによどみなくしゃべるな」という文法があるのです。強制的な「ぐだぐだルール」。「まあ」や「ですね」を入れることがこそ、適切な「話し言葉」になる。”
”しかし、外国語学習ではこれがネックとなる。「英語はスピードが…」とか「うまくしゃべれない」と感じるのは、日本語的な「話し言葉ルール」に縛られるからです。必要なのはスピードではなく「文でしゃべる」構えです。”
”鍛えるべきは日本語で「文でしゃべる」力。とくに英語に触れていない人が付け焼き刃で英語の練習をしても、日本語の「ぐだぐだルール」に邪魔されるだけ。「しゃべれない」原因が何なのかを知り対策をするべき。”
まさに、本質をついていると思います。
このまま安易に民間試験を導入して話して10数年後、大学受験生は自由自在にスピーキングをできるようになっているのでしょうか。
きちんとした文法理解に基づき、文単位でアウトプットする練習をする。
地味ですが確実にスピーキング力をあげる方法です。
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