大学入試の英語の傾向はここ20年で大幅に変わりました。
特に上位の大学ほど変わっています。
私が大学受験をしていた1990年代前半は、重箱の隅をつつくような文法問題も多く出題されていました。その代わり長文は現在ほど長くなく、また英作文も基本構文そのままの出題で取り組みやすかった印象があります。
それに対し、最近の大学入試では一言で言うと実際の英語運用力が試されるようになっています。その結果、長文ではネイティブが日常で読むような記事、説明書きなどが出題されることが多くなっています。そういった文章では複雑怪奇な構文はあまり使われていません。その代わり短時間で長い文章を処理する力が必要になっています。
また英作文も以下のように難化しています。
1985年 京都大学
「 時間を正確に守らないのは,忙しすぎる人と,暇すぎる人に多いようである。前者は,他人は自分 ほど忙しくないだろうから,少しぐらい待ってもらっても許されるだろうと考え,後者は他人にも暇 な時間がどっさりあると考えている。どちらも自己中心の考え方であることはいうまでもない。」
2016年 京都大学
「 パンは手軽に食べることのできる食品であるが、実際に作ってみるとなると、出来上がるまでに大変な手間がかかる。 特に、生地がしっかり膨らむまで待たなくてはならない。 簡単にパンを焼けることが売りの家電製品を使ってみても、全工程に4、5時間は必要である。 自分で経験してみて
初めて、店頭で売っているパンのありがたみが分かるようになるものだ。」
単純に語彙だけ比較しても1985年の方は容易に思い浮かぶ単語で英作文できるのに対し、2016年の方は「生地」「膨らむ」「家電製品」「全工程」等、なかなか普段の勉強では覚えないけれども、日常生活ではよく使う単語を英語で表現することが求められています。
このように出題傾向が変わっている以上、20年前に主流だった「とにかく知識を詰め込む」スタイルでは太刀打ちできません。
現在では文法を骨太に理解し(フォレストやヴィジョンクエストのような文法書で十分です)、英文の構造を一読で見切れるように精読を重ね、構造を理解した文章を何度も音読をし、たくさんの英文に触れるといった勉強法が有効です。
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